from:静岡 住まいのマネープラン相談 立林毅士
築43年。
今までのリフォーム費用は
700万円以上。
コレ、私が住む実家です。
9月末の大型の台風では、
一部、雨漏りもしました。
他にも老朽化している部分があり、
前々から母は、
「大規模なリフォームをしたい」
と言っています。
「当然、お金があればの話ですが…」
『リフォームか?新築か?』
「新築するか?(建替えか?)
リフォームするか?
すごく悩んでるんです・・・」
ときどき、相談者さんからある質問。
この気持ち、
めちゃめちゃよくわかります!
我が家もそうですから。
予算的な問題だけなら、
建替えるよりリフォームの方が
安く済むかもしれない。
私の母もそう思っています。
でも、安く済むって言っても
大規模リフォームとなると
1,000万円単位の話。
簡単に答えが出せる話ではないですよね。
『実はお金の問題ではない』
「リフォームか?新築か?」
これがお金の問題だけで
解決できればまだいいのですが、
その他に、
厄介な問題が二つあります。
これは、どちらかというと
私が住むような田舎の人に
強い傾向なのですが。
一つ目の問題は、世間体ですね。
一般的に、ほとんどの人が
新築よりリフォームの方が
安く済むと思っていますよね。
「お隣やご近所は、
みんなリフォームをしてるのに
自分の家だけ新築にするなんて・・・」
このような感情があるのです。
私が住む住宅地は
45年近く前の分譲地なので、
平均年齢は70歳くらいの世帯です。
ご年配の方はご近所さんの
噂話とかも好きですよね。
そういった周りの目も気になり、
新築よりリフォームの方が
無難なんじゃないかと。
私の母にもそういった感情が、
間違いなくありますね。
そして、二点目の問題は、
家に対するご両親の愛着。
リフォームの場合でも、
建物を壊すことになりますが、
基本、骨組みは残ります。
でも、新築となると
建物すべてを解体することになる。
建物は跡形もなくなります。
ご両親が何十年も前に、
家を建てたときの想いだったり、
今まで家族と暮らしてきた思いなど。
これはもう、
言葉では言い表せない感情ですよね。
こういった想いは、
まったくその通りだし、
私が相談者さんに
とやかく言うこともできません。
『どうすればいいのか?』
相続トラブルなどにも言えますが、
感情的な部分の解決って
簡単ではありません。
そうなるとそれ以外の部分で
解決策を見出すしかないですよね。
「じゃ、どうすればいいのか?」
ですが、私が思うに、
もし、リフォームを選択するなら
それを前提に、
「建物の強度が保てるのか?」
「もし、強度不足の場合は
耐震補強の費用を調べる」
まずはここからだと思います。
そこから判断してみて
耐震工事も予算内でできるようなら
リフォームでも良いと思います。
でも、もし
「耐震工事に相当な費用が掛かるなら
新築も検討してみる」
ということで良いのかなと思います。
間取りやデザインよりも、まず耐震性から。
そこを見極めてから
どちらにするかを考える。
ということですね。
『有料でも十分価値がある』
そのためにはまず、
耐震診断をしてみることですね。
お住まいの市町村に相談すれば
適切なアドバイスをしてくれます。
また、耐震診断費用の補助金等が
出ることもあります。
仮に民間の診断業者さんに頼んだら、
建物の大きさにも寄りますが、
30万~50万円くらいの費用が
かかるかもしれません。
もし、有料の耐震診断をしてみて、
新築にしようと決めたとしたら、
その費用は決して無駄ではなく、
むしろ安いと言えるでしょう。
耐震性、何より安全性が
安価で確保できるのですから。
耐震に不安なままのリフォームより
しっかり調べてから、
どちらかの答えをはっきり出せる方が
精神的にもスッキリしますよね。
『ご両親の気持ちを尊重した家づくり』
「リフォームか?新築か?」
言葉ではこのように簡単に言えますが、
現実はなかなか難しい選択です。
「ご両親や家族の思い出が
たくさん詰まった大切な家を壊す」
ということに対して、
同じ気持ちになる、
まずは気持ちに寄り添う
ここが重要じゃないですかね。
(私も意識しています)
それでも、
自分たちでは明確な答えが
出せないこともあるでしょう。
そんなとき、
住宅営業マンにどちらがいいのか?
って相談することもあるかもしれません。
そのときに、何の根拠もなく、
「リフォームより
新築すべきですよ!」
なんて軽々しく言うような
営業マンはNGですよ。
(我が家は耐震性に不安があるので
今のところ私の結婚のタイミングで
新築する予定です。
いつになるかわかりませんが 笑)
ご相談は こちらから