静岡の住宅購入専門のファイナンシャルプランナーがネットの生命保険加入のメリット・デメリットについてお伝えしますね。
「ネット生保の新規契約者、右肩下がりで減少・・・」少し前の日本経済新聞の見出し記事。昔はセールスレディーや営業マンと直接会って話しを聞いてから加入するのが当たり前だった生命保険。最近は加入できる場所が本当に増えましたね。
来店型保険ショップ、銀行窓販、インターネットなど。私のご相談者さんでも営業マンから加入してる以外は来店型保険ショップで加入している人が多いですが、1割あるかないかでネットの生命保険会社から加入してる人がいます。ネットで加入していなくてもCMで流れている生命保険会社は知っている人もいると思います。
今日はネットで生命保険に加入するときのメリット・デメリットについてお伝えしますね。
【メリットは?】
- わかりやすいシンプルな保障
ネットの生命保険商品はわかりやすさが売り。対面販売の保険より内容がシンプルで保険の知識がなくても加入できます。会社によっては電話やメールで相談できるところもあり心強いですね。
- 20代の健康な人の死亡保険は安い
若くて健康な人ほど死亡する可能性は極めて低いですよね。死亡保険を支払う割合も少ないのでどのネットの保険会社も死亡保険に関しては安いですね。
- 営業マンに合わずに済む
生命保険のイメージでよくあるのが、「しつこいセールスをされそう、友人知人からの勧誘を断りにくい、難しくてよくわからない、もう入っているのに他の保険に加入させられる、手続きに手間がかかりそう、担当者がよく変わる」などのマイナスのイメージ。
対してネット加入は対面販売ではないのでしつこいセールスは当然ありません。加入手続きも比較的スムーズ。対面販売でもネット加入でも健康状態によってはいくつかの書類提出が必要ですが、ネットの会社によっては書類の画像添付でOKのところもあるようで便利ですね。
【デメリットは?】
- 必要保障額を自分で考えなくてはいけない
「旦那さんや奥さんが死亡したときにいくらの金額があればいいのか?」の必要保障額を自分で計算するのはかなり大変なことです。今まで考えたこともないことを考えるわけですからね。
必要保障額を考えるには、「公的年金制度を理解している、健康保険などの公的保障を理解している、旦那さんがいなくなったら奥さんは毎月いくら稼げるのか?、持ち家なのか?賃貸なのか?、奥さんは何歳まで働くのか?、子どもの教育費はいくら必要か?、毎月の支出はいくらなのか?老後は夫婦でいくらあれば暮らせるのか?」
必要保障額を考えるためには老後までのライフプランニングを考える必要があります。あなただったら自分でできそうですか?
自分でやるにはかなり大変な作業ではないでしょうか。でも、最低限上記を把握しないと保険の必要保障額は計算できないですね。この重要な作業が面倒で保険商品や会社選びに走ってしまい間違った保険に加入してる人が多いです。
また、来店型ショップは無料で相談できますが彼らの仕事は色々な保険を販売すること。まだ、住宅ローンの金額も確定していないのに教育費や老後資金を保険で貯め始めてしまって生活がすでにカツカツの家計をよく見かけますね。
- 保険金請求を自分でしなくてはいけない
保険で重要なのは入口より出口。ネットで気軽に加入できるのはメリットですがあなたが保険金を受取るときはどんなときですか?死亡、入院、手術のときですよね。普通の状況ではないきに自分で保険請求をしなくてはいけません。
また、保険を使うのは若いときより高齢になってからの方が圧倒的に多い。そのときにネットで手続きするのは面倒かもしれませんね。
- 保険料が決して安いわけではない
20代の健康な人の死亡保険は安い代わりに40代の医療保険(入院など)は安くありません。店舗も持たず人件費もかからず安さが売りならすべての保険が安いはずですがそうではないんですよね。安さの秘密は20代の健康な人の死亡保険に特化しているため。
つまり「保険金支払いをする確率が低い」ということ。若くて健康な人しか保険料の安さは得られないんですよね。
以上、ネットで生命保険に加入するときのメリット・デメリットについてあげてみました。いくつかのデメリットも気にならなければネットでの加入も良さそうです。
7年前に父の相続を経験した私から言わせてもらうと死亡後の通夜、葬儀、四十九日。金融機関、市役所、社会保険事務所等の相続手続き。お墓はどうするのか?等々の手続きを短期間でするのはかなり大変でした。
父の保険の一部は自分が担当者でしたが、30年も前に加入していた他社は担当者はよく変わるし、誰にも一度も会ったこともないし営業所に電話するだけでも面倒でしたね。
個人的に思うのは生命保険という出口が重要な商品ほど信頼できる担当者がいると安心ですね。あなたの生命保険の担当者は今すぐ名前がすぐ浮かびますか?まだその会社で働いていますか?