静岡の住宅購入専門のファイナンシャルプランナーが7割以上が変動金利を選ぶ理由についてお伝えしますね。
「今は変動金利を選ぶ人がほとんどです!」と営業マンからよく聞くんですが実際どうなんですか?面談のときにお客さんからときどき聞かれる質問。
私は家を建てても楽しく生活していける『マイホーム予算診断』という無理のない購入予算の診断をしていますが、資金計画をするときには必ず固定金利でシミュレーションをします。理由は変動金利では将来までの金利予測がまったくできないから。
金利が変動する変動金利では今の低金利のまま35年先までのシミュレーションをしても無意味なんですよね。
『住宅ローンは4,000種類以上』
1つの金融機関に何種類かの商品があるので全国では4,000以上もの種類があると言われる住宅ローン。でも大きく分けると3つのタイプに分かれます。「変動金利」「全期間固定金利」「固定期間選択型」。
「変動金利」とは経済情勢や世の中の景気に応じて金利が上がる可能性がある金利。「全期間固定金利」とは最初から最後まで金利が固定されているタイプのもの。「固定期間選択型」とは「最初の10年間は1.2%」と期間限定金利で期間が終了すると変動金利に戻るタイプのもの。
大きく分けると3つのタイプの金利ですが多くの人が「変動金利」で借りている?結論から言うと多くの人が変動金利を選んでいますね。
『7割以上が変動金利を選ぶ理由』
7割以上というのは「変動金利」と「固定期間選択型」を合わせた人の割合。なぜ7割以上の人が変動金利を選ぶのか?1つ目の理由は単純に金利が低いからですね。
3,000万円を35年で組んだとしても月々の支払いは変動金利0.7%なら、月々80,556円。固定金利1.6%なら、月々93,331円。その差は12,775円。13,000円近くも違えば変動金利の方がお得に見えますよね。
「金利はすぐには上がらないし・・・」と都合良い解釈をして変動金利を選ぶでしょう。2つ目の理由としては営業マンや銀行員が変動金利を勧めるから。
『住宅営業マンが勧める理由』
単純に家を売りやすいからですね。変動金利の方が支払いが安いので「今の家賃とほとんど変わりませんよ~」「マイホームを買った方がお得ですよ~」という営業トークにはまりやすい。でもそのときに将来の金利が上昇するリスクを営業マンは細かく説明はしません。
『銀行員が勧める理由』
銀行員がなぜ、変動金利を勧めるのか?その理由は銀行にとって都合が良いから。もし10年後に変動金利が今より上がったとき最初から固定金利を選んだお客さんからはそれ以上の利息を取れないですよね。
でも、変動金利なら金利が上がればその分の利息をお客さんにたくさん払ってもらえますよね。銀行からすると今の変動金利はほとんど収益はないですが住宅ローンは35年も続くので経済情勢に柔軟に対応できる金利タイプの商品を売りたいわけですね。
さらには銀行によっては「固定金利」商品を売っても営業成績にはなりません。変動金利を売らないと自分の成績・評価にならない。そのくらい銀行内部では変動金利を売りたいわけです。
以上のようなことからも住宅購入のときに関わる人は変動金利を強く推したい人が多いです。もちろん、変動金利自体が悪いわけではなく変動金利が合っている人もいます。
ただ、変動金利の本当の仕組みやリスクをしっかり理解しておかないと金利が上昇したときは月々の支払いが2~3万円は簡単に増えてしまいます。間違っても「変動金利は上がりませんよ~」という根拠のない言葉を信じてはいけませんよ。