静岡のファイナンシャルプランナー、住宅ローン相談・住宅購入専門FPが住宅ローンを借りすぎてはいけない理由についてお伝えしますね。
銀行で「借りられる額」と「返していける額」は全然違う。私がいつもお客さんに伝えていること。先日、面談をしたお客さんは希望する土地が約2,000万円、建物の見積もりが3,000万円で総額5,000万円以上の資金計画でした。
30代半ばのご夫婦で奥さんは専業主婦、お子さん2人で旦那さんの年収は平均年収より高い。
でも、5,000万円以上の購入予算は間違いなく超危険ゾーンなんですよね。
『相談者さんの平均は約3,500万円』
私は静岡で今までに200世帯以上のご相談を受けてきました。公務員(市職員、警察官、教員等)、上場企業の会社員、中小企業の会社員、銀行員、会社経営者、ドクター、個人事業主など。
会社経営者やドクターなど年収1,000万円以上の富裕層を除いた相談者さんの無理のない購入予算の平均は3,500万円前後。4,000万円以上の予算でも問題ない人もいますが割合は全体の15%くらいです。
4,000万円を超える人は多くないし一般的な会社員や公務員で5,000万円を超える人は過去3組くらいですね。以上のようなことから土地と建物を合わせて5,000万円以上の家を建てられる人はほとんどいないはずなのですが・・・。
『払っていけなくもない』
実は銀行で借りられる限度額まで借りても多くの家庭ではなんとか返済はしていけるでしょう。仮に無理のない購入予算が3,500万円だった人でも1,000万円以上の4,500万円の家を買ってもおそらく払ってはいけるでしょうね。
ただ、その代償として・・・。
『プライベートのお金を使えなくなる』
私がお伝えする無理のない購入予算とは住宅ローンをなんとか返していけるギリギリの金額ではありません。購入後も今の生活水準を落とさずに豊かに暮らしていきたいのか?
ある程度の贅沢をしたり好きなことにお金を費やせる希望をヒアリングした上で家に費やしても可能な金額が無理のない購入予算です。
もし、自分の身の丈以上の借りられる金額まで家を買ってしまったら?代償はプライベートのお金を削らなければならないことになります。例えば、「旅行」や「趣味」のお金ですね。
もし、身の丈以上の住宅ローンを組んでしまったら?お子さんの成長と共に支出が増えて月々の支払いが厳しくなりますよね。年収が順調に上がっていけば家計もカバーできるかもしれません。
でも、年収アップは会社の業績に比例することなので毎年上がっていく保障もありませんよね。もし、支出が増えたままで収入が増えないとなると?
家計を節約するためには旅行などプライベートのお金に手をつけなければいけない状況になってしまうのです。さらに家計が苦しければクルマ購入をガマンしたりおこづかいや食費まで削らなければいけない可能性も出てきますよね。
あなたは家を買ったあと我慢や節約ばかりの生活をしたいですか?絶対イヤですよね。さらには・・・。
『奥さんが必要以上に働かないといけない』
支出をもう何も削ることができなければあとは収入を増やすしか方法はありません。でも、ご主人だけで年収を50万円、100万円増やすのは簡単ではありませんよね。
ではどうなるのかというと?元々働かなくてよかった奥さんがパートに出ないといけなかったり元々週4回だったパートを週6回に増やさなければいけないことに成りかねない。
せっかく家を買って家族と一緒に楽しい幸せな時間を過ごすはずが住宅ローンを返すためだけに長く働かなければいけなくなるのは本末転倒ですよね。もしくは・・・
『大学は奨学金で通ってもらうことに』
住宅ローンを身の丈以上に多く借りてしまったためにお子さんの大学費用を準備できずお子さんに学費を肩代わりさせなければいけなくなるかもしれません。
お子さんが大学まで行きたいと言っても十分な教育費を準備できなければ叶えてあげられないですよね。最終的には家族の誰かにしわ寄せがきてしまいます。あなたは子供に学費を負担させたいですか?
『マイホーム購入後に生活水準を落とす人は50%』
ローンの返済ができなくなり結果的に家を手放さなければいけない家庭は28組に1組の3.5%。でも、ローンの返済が厳しくて生活水準を極端に下げることになる家庭は50%近くもいるのです。決して他人事ではありません。
だからこそ家を買うときにまず最初にするべきは今の生活水準を下げる事なく将来も暮らせる「あなたにとって無理のない購入予算を把握すること」からなのです。家づくりをする人は必ず最初に把握するようにしてくださいね。
最初に無理のない購入予算がわかってから家を建てれば家を買ったあとも節約生活をすることもなく生活水準を下げることもなく何よりローンに追われる生活にはならないのですから。
マイホーム購入のご相談はご夫婦の考えや表情、空気感を読み取ることが非常に重要なため、現状は対面での相談をしています。感染症予防対策のため面談時にはマスク着用、アルコール消毒液を持参で訪問しています。