静岡のファイナンシャルプランナー、住宅ローン相談・住宅購入専門FPが絶対やってはいけない住宅ローンの借り方についてお伝えしますね。
お客さんの家の完成が近づくと私には気になって仕方ないことが。住宅ローン金利の動向です。
「固定金利と変動金利、どちらがいいの?」「月々の返済はいくらにしようか?」「いくらくらい借りられるのか?」などは家を買う人は気になるはず。
私がサポートしているお客さんは無理のない購入予算を把握後、最初の早い段階で金利選択、返済額もある程度頭に入れてもらうので家の完成が近づくと私が最も気になるのは住宅ローン金利の動向。
住宅ローンの金利が決まるのは家が完成したタイミングで銀行と金銭消費貸借契約というローン契約を結ぶときの月の金利。家を建てる前のローン申込時には借入金利は決まらなくて。
数か月後~1年後の金利があなたの返済金額を決めるんですね。
『上手く使えば低金利はメリット』
ローンを借りる側にとって今の低金利はうれしいこと。3,000万円を35年返済で1%の金利だと月々84,685円で総返済額は35,567,998円。1.5%の金利だと月々91,855円で総返済額は38,579,239円。
あくまでも35年間の金利が変わらない前提ですが0.5%の金利の違いで300万円も違ってくる。さらに今なら13年間の住宅ローン減税という数百万円のキャッシュバックも大きなメリットです。でもね・・・。
気を付けて欲しいことがいくつもあるんですよね。
『借りすぎてしまうデメリット』
住宅ローンで最悪な借り方は、当初より大きく予算オーバーしてしまって毎月の返済を安くしたくて変動金利を選択する人。
例えば静岡市内で4,000万円以上の住宅ローンを組んでいる人は多いし5,000万円超えも珍しくない。特に大手ハウスメーカーでは普通にあるでしょう。
元々4,000万円の住宅ローンが妥当な人なら問題ない話。でも、3,000万円が妥当な人が欲しい家にこだわっって4,000万円も5,000万円も借りてしまったら?以下のことを覚悟しておくか対応できない可能性大です。
・変動金利の将来の金利上昇
金利が低いからといって高額のローンを組んでしまえば将来のリスクは大きくなります。元々無理した借入れでは金利上昇に家計が対応できません。
・住宅ローン減税にも落とし穴
もし、住宅ローン減税期間に失業や転職、会社の業績不振による給与減で課税対象所得が減ると住宅ローン減税額も減ってしまいます。収入は減っても返済額は変わらないのでローン返済が苦しくなる。
さらには減税期間が終われば実質の給与手取りは減るわけで家計の負担も増してしまう。
・子どもの支出増
今、お子さんが1~2歳であれば10年後の中学生になる頃には教育費や食費、塾代などの支出がかなり増えていますよね。大学受験の頃には塾代だけで月5万円~10万円近くもかかることも普通にあります。
他にも支出増はまだまだあります。10年後には火災保険や地震保険の更新時期がやってくる。支払いは数十万円。でも、最初の保険料よりはかなり値上がりしてるでしょう。家の修繕費も発生しはじめる時期ですね。
さらには、新居と同時に家電製品を新調したら?10年後に買い替え時期も一気にやってくる・・・。
『低金利でも無理をしない借入れ』
住宅ローンはいったん組めば長期に渡って家計が縛られてしまう。「低金利だから多く借りられる」「低金利だから安く借りられる」は大きな間違い。
「変動金利じゃないと欲しい家が買えない・・・」という人は今は家を買うべきタイミングではない。一回、立ち止まって貯金方法や家計の支出を1~2年見直しながら家の情報収集などの時間にあてるべきです。
あなたの人生で最大で最長の住宅ローンを「35年間払いきれるか?!」を冷静に考えてほしい。住宅ローンという山は一度登り始めたら途中で下山できません。途中で止まることもできない。登り続けるしかありません。
無理して登り始めて途中で遭難しないためにも今の家計現状からなんとか、「将来の家計を予測しておく作業」最初にしておくことが重要で、
「将来から逆算して無理のない借入れの目安を知ること」が途中で遭難しない住宅ローンという高い山を最後まで登頂することができるのです。低金利時代の借入れは上手く借りればメリットは大きい。
霧がかかった見えない山を無理して突き進むのではなく、住宅ローンの山に登る前に慎重に数字(金額)を把握することで霧を晴らしておけば遭難を防げるのです。
低金利だからと言って安易な選択、無理した借入れでわざわざ遭難する道を絶対に選ばないでくださいね。
(マイホーム購入のご相談はご夫婦のお考えや表情、空気感を読み取ることが非常に重要なため現状は対面での相談をしています。面談時にはマスク着用、アルコール消毒液を持参で訪問しています)