静岡市のファイナンシャルプランナー、住宅ローン相談・住宅購入専門FPが住宅ローンのために我慢していることについてお伝えしますね。

「家族でのレジャーや旅行、外食を控えている」「趣味にお金を使わなくなった」「好きだった酒やタバコをやめた」「エアコンを使わないようにしている」「洋服や衣料代を抑えている」など。

7月に東京の不動産会社が住宅ローン返済中の40代の男女1,000人を対象にしたアンケート。コロナ禍や物価上昇による「住宅ローン返済における家計の影響」という内容に関する調査結果です。

『プライベートを犠牲にする』

コロナ禍や物価上昇による「家計へのダメージ」については、「ダメージを感じている」人が73%、「感じていない」人が27%。

「ダメージを感じている」人73%のうち、「住宅ローン返済に影響がある」人は15%。「住宅ローン返済に影響がある」人のうち、「家計のために我慢していることがあるか?」には「ある」が48%という結果でした。

つまり、「住宅ローン返済に影響がある」人のうち約半数が住宅ローンのために日常生活で様々な我慢をしているということなんです。しかも旅行、趣味、洋服など。我慢していることはプライベートの楽しみばかり。

『今後も値上げは続く』

急速に進んだ円安ドル高の影響もあり夏から秋にかけても値上げが相次いでいます。年内に値上される飲料食品は最終的に2万点超え。飲食料品の値上げ率の平均は14%。

その他にも生活用品、光熱費、ガソリン代、火災保険なども値上げしているので家計全体における値上げ率は去年の春と比較して20%近くに上がっています。

庶民の味方であるユニクロも原材料価格の高騰や物流コストの上昇を理由に今月から値上げ。値上げは主に秋冬モデルですがフリースは1,990円から2,990円。超極暖のヒートテックは1,990円から2,990円。

ユニクロを代表する看板商品の1,000円の値上げは家計にとってはかなりの痛手。収入が上がっていかない以上は家計を見直すなどして物価上昇に対応していかなければなりませんが…。

保険料や通信費などの固定費の見直しだけでは追いつかず。旅行や趣味などプライベートの楽しみも我慢していかなければいけないほど急激な物価上昇が家計を直撃している状況です。

『住宅ローンが苦しい理由は借りすぎ』

コロナ禍の収入減や物価上昇による影響で少なからず家計が苦しい人は多いと思います。大きく収入が減って家計がかなり苦しい人もいるでしょう。でも、家計の出費を見直すことでやりくりできてる家庭があるのも事実。

家計の見直しをしても住宅ローンに追われてしまっている人、家計が苦しくて回らない人の理由はシンプル。住宅ローンの借りすぎです。

「家族でのレジャーや旅行、外出を控えている」「趣味にお金を使わなくなった」「洋服代を抑えている」など。せっかくマイホームを購入したのに住宅ローンのためにプライベートを犠牲にするのは本末転倒。

住宅ローンという高い山は一度登り始めたら途中で降りることができません。途中で休憩もできません。頂上まで休まず登り続けるしかありません。

身の丈に合わない無理した高い山に登り始めて途中で遭難しないためにも。途中で払えなくなってしまわないためにも。

今の現状の家計から、「将来の家計を予測しておく」作業をまず最初にしておくことが一番重要です。

「将来から逆算して無理のない借入額の目安を知ること」が途中で何かアクシデントが起こっても遭難しないで住宅ローンという高い山を最後まで登頂することができるのです。

スタートから霧がかかった前が見えない山に無理して登り始めてはいけません。初めての登山で天候不良の中を突き進むのはわざわざ遭難しにいくようなもの。

だからこそあなたが今まで挑戦したことのない住宅ローンという高い山に登る前に。霧を晴らして頂上までの道を見えるようにしておけば途中で遭難することはないのですから。