静岡市のファイナンシャルプランナー、住宅ローン相談・住宅購入専門FPが住宅ローン返済10年目のリアルについてお伝えしますね。

「住宅ローンを払いながら家族で月に1~2回は外食とか、年に1~2回は旅行とか遊び行く予定だったんだけど全然できてねえな…」同級生Kくんの切実な嘆き…。

毎月の住宅ローンを払いながら家族で月に1~2回外食したり。

年に1~2回遊びに行ったり旅行したりしたいというのは誰もが普通に思うことですよね。

Kくんは年収約450万円で子ども1人の3人家族。奥さんはパート勤務で世帯年収は高くも低くもないごく一般的な世帯です。

住宅ローンがスタートした10年前(38歳)の年収は約400万円。月の返済は約85,000円で完済予定は73歳。月のお小遣いは25,000円で暮らしています。

Kくんが独身時代は3か月に1回のペースで一緒に飲みに行ってましたが。今は飲みに誘ったとしても年に1回いけるかいけないか。たばことランチ代だけでお小遣いはほとんど残らないようです。

「せめてお小遣いが30,000円あれば飲み行けるんだけど…」とKくん。おそらく、奥さんの家計管理でお小遣いの額も決まったのだと思うのですが。
私が思うにKくんが飲みにいけなくなってしまった理由はシンプル。単純に住宅ローンの借りすぎです。

『身の丈以上の月の返済』

一般的に年収450万円の人が社会保険料などを差し引いた残りの月の手取りは約30万円。住宅ローンの返済は月の手取り30万円の25%に抑えるのが理想と言われたりするのですが

25%というのは年収の25%ではありません。社会保険料などを差し引いた残りの手取り額の25%。つまり、実際に自由に使える額に対して25%が住宅ローン返済のひとつの目安になります。

「年収の〇倍まで借りられますよ!」「年収〇〇〇万円あったら〇〇〇〇万円まで皆さん借りてますよ!」みたいな。

住宅営業マンがいう年収ベースの借入額の考え方は大間違いで絶対にやってはいけない行為。

年収だけで銀行で「借りられる額」こそ「借りすぎの額」「身の丈以上の額」のことであなたが「返せる額」ではありません。

なので実際に自由に使える手取額に対して借入額をいくらにするか?が家計に適正な購入予算の正しい考え方なのです。

Kくんでいうと月の手取り30万円の25%、75,000円が毎月の理想の住宅ローン返済額。実際は85,000円なので10,000円オーバー。10年前から変動金利で返済中。

ただ、実際は年収400万円のときに住宅ローンがスタートしていて。当時の年収400万円から社会保険料などを差し引いた場合だと月の手取りは約25万円。

25万円の25%は62,500円。手取り額に対して34%の85,000円は38歳からの住宅ローン返済だとさらに借りすぎ。

低金利でスタートなのに最初から20,000円以上オーバーの住宅ローン返済ではお小遣いが少ないのも仕方がありません。

「借りられる額」は営業マンや銀行で教えてくれますが、「返せる額」は誰も教えてくれないのでみんな借りすぎてしまうのですが…。

身の丈以上の住宅ローン返済は各家庭で他の何かの支出を削らざるを得ないのです。ちなみに住宅ローン以外の支出額、子どもの有無、人数、残りの勤続年数、預貯金額など

様々や要素によって25%という住居費、購入予算の目安は各家庭で大きく変わってきます。

『支出を減らすのは限界』

一般的に家計が苦しいケースのアドバイスとしては「固定費などの支出を見直しましょう!」になるのですが。仮に保険料や通信費のムダを見直しできたとしても…。

物価高で値上がりし続けている食料品、日用品、同様に上がっている水道光熱費など。変動費のアップで実際の家計はプラスマイナス0で目に見える大きな家計の改善は得られないでしょう。

となるとムダを省く作業から今度は食費やお小遣いなどの節約をしなけなければいけなくなるのですが…。家計の節約ができたとしても節約すればするほどストレスの溜まる生活になってしまいますよね。

Kくんの子どもは男の子で来年から中学生。教育費はもちろん、食費なども今後はかなり上がるのが予想されます。

「結婚前から乗ってる車もそろそろ買い換えないとだし。このままだと来年、嫁さんにお小遣い減らされるかも…」とKくん。

『収入を増やすしかないが・・・』

となると残された方法は収入を増やすしかありません。でも、Kくんがどんなに頑張っても今の職場で来年の年収を100万円上げるのは不可能。年齢的にも転職は厳しい…。

または、奥さんがパート勤務を増やして月の収入を数万円アップする選択肢もあるのですが。飲食店勤務のためまだまだ不安定な状況。

現実的にはKくんが来年から空いた時間にバイトすることで落ち着きそうです。Kくんの家計状況は奥さんに聞かないとわからないですが。私もバイトで収入を増やすしか現状は方法がないと思いますね。

「無理しないで住宅ローンの額をもうちょっと少なくしておけばよかった…」とKくん。やはり最初の適正な住宅購入予算を間違えてしまうとあとで家計を立て直すことは容易ではありません。