静岡のファイナンシャルプランナー、住宅ローン相談・住宅購入専門FPが予算100万上がると3000円35年節約についてお伝えしますね。
「あなたは100万円あったら何に使いますか??」ちょっと前のテレビ番組での街頭インタビューの質問。20代から80代まで男女で回答は様々。
「キャバクラ・ホストでパッと使う」「高級ブランドバッグ、アクセサリーを買う」「美容整形をする」「海外旅行」「豪華客船で日本一周」「高級腕時計を買う」「みんなで焼肉と寿司に行く」など。
あなたなら何に使いたいですか?パッとすぐ思い浮かびますか?なかなかすぐ思い浮かばないのでは?サラリーマンなど平均的な収入の人は100万円という買い物は日常では使わない金額。
もし、本当に100万円を使うとなったら?失敗・後悔のないようによく考えて使いますよね。
でも、平均的な収入の人がなぜかあまりよく考えずに100万円をパッと使ってしまうときがあるのです。何かというと…。
『住宅購入100万円予算アップ』
普通なら本当によく考えて使う100万円の買い物。でも、住宅購入においては100万円が大金ではなくなってしまう人が続出します。100万円の買い物が通常の1万円くらいの感覚になってしまうのです。
仮に、あなたの建てる家が2,000万円としたら?100万円は全体の5%で小さな額。でも、実際の100万円はものすごい大金ではありませんか?
それなのに住宅購入になると予算が100万円上がってもほとんど気にならない。100万円で済めばまだマシな方で。300万円500万円と大きく予算が上がってしまう人が続出してしまうのが現実です。
『仮に予算を100万円上げたら?』
もし、あなたが100万円を家計で節約しようと思ったら?住宅ローンに置き換えた場合。毎月、約3,000円を35年間節約し続ける必要があります。(借入100万円の利息が1%の場合)
毎月3,000円でも35年間節約するのは地味に大変なことじゃないですか?予算が200万円上がれば毎月約6,000円を35年間、予算が300万円上がれば毎月約9,000円を35年間節約し続けてやっと元に戻るわけです。
子どもがまだ小さければ9,000円の節約はできるかもしれません。でも、今後は生活費や教育費の負担が明らかに増えていくのに毎月9,000円を35年間節約し続けるのはけっこうな労力です。
仮に今のあなたの家賃が6~7万円として。3,000~4,000万円の住宅ローンを35年間今の変動金利で借りると最初の返済は月約8~10万円。ローン返済だけで今の家賃より2~3万円アップします。
他にも毎年の固定資産税を年間約12万円、木造の火災保険2,000万円地震保険1,000万円を年間約6万円とすると。住宅コストが賃貸より毎月3.5~4.5万円は家計の負担が増えることになるわけです。
『予算を上げる必要が本当にあるのか?』
さらには家を建てて10年以上が経てば100万円単位の修繕費が必要。10年前は子どもにほとんどかかっていなかった毎月の支出が10年後は5万円、10万円と一気に家計の負担は増えてきます。
10年経てばクルマや家電製品の買い替えなど100万円単位の出費も同時にやってくる。つまり、100万円予算を上げることは毎月3,000円を35年節約し続けるだけではとても済まないのです。
大前提の話として。「無理のない購入予算か設定できているかどうか?」が最重要の話ですが。住宅予算を安易に上げる前に…。
「あなたの希望や要望を叶えるために予算を100万円上げるのは本当に必要な投資なのか?」「ただただ欲しいだけの浪費額になっていないか?」
100万円を使うのは一瞬の出来事。住宅購入で使った100万円を取り戻すのはかなりの時間と労力がいるということをしっかり理解しておいてくださいね。