静岡市のファイナンシャルプランナー、住宅ローン相談・住宅購入専門FPが台風から家を守る方法についてお伝えしますね。
先日、記録的大雨をもたらした台風15号。静岡市ではわずか半日(12時間)で平年の9月の1か月分の1.4倍の雨量を記録。
県内では清水区を中心に冠水、床下・床上浸水、車の水没、1週間にも及ぶ断水、山間部では土砂災害など多数の被害が出てしまいました。被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。
我が家は土砂災害危険区域。軽い土砂崩れにより住宅地に土砂が流れ込み恐怖の一夜を過ごしました。停電や断水がなかったのが幸い。翌日、翌々日と近隣住民で道路に溜まった土砂の撤去作業。
小さな溝に流れ込んだ土砂は重機が入らないので業者さんが10月に入って手作業で土砂を掘り出している最中です。
最近は台風による大雨や強風、ゲリラ豪雨や急な突風など。静岡県内も被害を受けることが珍しくなくなってきましたね。
今後、土地探しをする人は大雨などの災害から逃れるために。家族を守るための土地選びがより重要になってくるのは間違いありません。
『土地選びに失敗した人の声』
「まさか自分が住む場所で浸水するとは思わなかった…」「川が溢れるなんて今まで初めて…」「そもそもリスクの高い場所を造成すべきではなかった」「土地について詳しい人なら〇〇は選ばない」など。
自然災害で被害が起こるたびに様々な批判が出たりします。
また、「業者に勧められるまま土地を買うべきではなかった…」「土地についてもっと勉強しておけばよかった…」
「親に土地の相談をしたら色々教えてもらって参考になったんだけど…。決まりそうになると何かと反対されてなかなか決まらなかった」など。失敗や後悔の声もよく耳にします。
『雨量は30年前の1.3倍』
今から30年前は1時間あたりの雨量50mm以上の年間発生回数は平均で174回だったのが。2007年から2017年までの平均は232回と1.3倍に増えています。
さらには総雨量が1000mmを超える大雨も珍しくなくなり大規模な水害や土砂災害が毎年増えてきています。
日本では市街地より高いところを流れる川が多いため堤防の決壊や浸水による被害が大きくなりやすいという特徴があります。豪雨などで被災した地域にはそのような河川が多いです。
「あっという間に濁流が押し寄せて避難できずに取り残されてしまった」という集落多数の民家、病院、介護施設、商業施設などの光景もときどき見られますよね。
『家を守るための土地探しの方法』
国土交通省では様々な治水対策をしていますが、「施設の能力には限界がある、施設では防ぎきれない大洪水は発生するもの」と河川の氾濫や堤防の決壊はある一定数起こりうると認めているのです。
土地選びをするとき。地震による被害を予測するのはかなり難しい。でも、台風などによる水災被害はある程度予測が可能です。国土交通省の「重ねるハザードマップ」では、
身近な河川がどれくらい浸水するか?をスマホで簡単に確認できます。もし、あなたの気に入った土地が河川の近くにあるなら水害のリスクは念入りに調べておく必要がありますよね。
また、実際に大型の台風が直撃したときに身近な災害状況を確認できる、「静岡県の防災アプリ」を入れて備えておくことも大事です。
「100年に1度」「想定外」などと言われる台風や自然災害から家族と新居を守るための土地選びは業者任せではダメ。
土地情報は不動産業者から教えてもらっても自分でできることは調べたり。気になる土地があったら周辺地域を時間帯、曜日、天候を変えて歩いてみることがものすごく重要なのです。
台風とは直接関係ないけど休日と平日では気になる土地周辺の道路の交通量も朝夕はだいぶ違うはず。クルマの交通量は子どもの安全に大きく関わりますからね。
面倒だからと何もせず業者任せで土地を選んでしまったら?もし本当に大きな災害で被害や事故が起こってしまったら悔やんでも悔やみきれません。
『自分の身は自分で守る』
今回の台風被害で静岡県と静岡市の初動の遅さ、対応の悪さなどに批判が集中。多くの方が住む場所がなく車中泊、ホテル暮らし、知人宅居候、自治会館生活などで平穏な暮らしを失っているのです。
連日、被害に遭った市民の相談を受けている知人の防災士も務める弁護士さんによると静岡市は9日現在で応急仮設住宅建設の予定はないそうで。
静岡市によると、「仮設住宅の準備はしているが仮設住宅は県の管轄事項で静岡市は要望をする立場」という何とも他人事すぎる回答。
もはや行政はまったくあてにならない。自分の身は自分で守る以外ありません。