静岡のファイナンシャルプランナー、住宅ローン相談・住宅購入専門FPが物価高を逆手に住宅ローン月1万円減についてお伝えしますね。
「えっ、少なくない⁉」最近特に感じる食品の内容量に対する不満。あなたも今までスーパーで買っていたモノが「えっ、小さくない⁉量少なくない?」と感じることがよくありませんか?
英語で「シュリンクフレーション」と呼ばれる価格は据え置きで中身をちょっと減らす手法のこと。内容量を減らすことで実質的な値上げを図るステルス値上げとも呼ばれます。
コロナ前、物価上昇前の家賃を除いた食費・日用品・水道光熱費・通信費・ガソリン代・交際費・おこづかいなどの生活費の平均値が約18万円だったのが…。(教育費・習い事を除く)
コロナ以降の急激な物価上昇で食料品、日用品などあらゆるモノの値上がりで平均の生活費は約18万円から約20万円に上昇中。節約を心がけていても約10%の家計の値上がり。
食費・日用品・水道光熱費・交際費などを頑張って10%節約できれば元には戻ります。でも、ストレスになる節約は現実的ではない。長続きもしないのでやるべきではありません。
節約意識を持ちながらも物価上昇による月1~2万円の支出アップはもはや避けられない状況。食品の価格は据え置きで中身を減らすまたは小さくするシュリンクフレーションは消費者には嬉しくないですが。
もし、今から家を建てるとしたらシュリンクフレーションはとても参考になるやり方で。住宅ローンを月10,000円下げることも十分可能なのです。
『家をコンパクトにする』
仮に金利1%で住宅ローン35年返済の場合、月10,000円は約350万円の借入れ。つまり、土地や建物の予算を350万円カットできれば住宅ローンが月10,000円減らせるのです。具体的には…
『延べ床面積平均は31.2坪』
老後まで夫婦2人で暮らす時間の方が圧倒的に長いですよね。家族4人のリビングの広さは快適かもしれません。でも、老後の暮らしを考えるとあまり広いと使い勝手が悪く暮らしにくい可能性が高いです。
『間取りをコンパクトにする』
『セミオーダーでさらにコストダウン』
上述の方法でも予算オーバーしてしまうようなら?セミオーダー(半自由設計)の規格住宅にするという方法があります。完全な自由設計ではなく形が決まっている家の中から選ぶというやり方。
間取りはある程度自由に変えられるけど家の形は変えられない。そして、総2階建てと言う1階と2階の面積が一緒という造りです。
総2階建ては建物を整形に効率よく建てられます。コストをできるだけ抑えて広さも確保することが可能。住宅価格が高騰後は総2階のセミオーダー住宅が価格的に選ばれやすくなっているのが現状です。
また、「もっと家の金額を下げたい!家の税込価格を2,000万円前半にしたい!」ということなら完全規格住宅もあります。間取り、設備・資材は決まっていて選べても種類が少なく自由度はないですが。
『目的を間違えない』
家というのは「コスト」「性能」「デザイン」のバランスが大事。何を優先して何を妥協するのか?予算が限られている以上はすべてを満たす家は不可能です。
あらゆる要望を満たす家を追いかけるのではなくて。自分が居心地のいい家、暮らしやすい家を建てる。間取りを様々な工夫でリビングも空間も広く見せることができます。
広さとコストはイコール。広い家がダメというわけでなくて。広い家を建てる明確な理由があるなら別ですが。広いからといって暮らしやすいわけではありません。
また、「子育てしやすい間取り」というのは「子どもにとって快適な間取り」ではありません。「親が機嫌よく子育てできる間取り」を目指すべきだと思いますね。
個人的にはコンパクトな家を建てるほうが豊かに暮らせると思っています。広さはコストだからです。大きい家を建てる分だけ住宅ローンは増えます。月々の支払いが増えます。
家の広さをコンパクトにして暮らしの質を上げる。令和時代の急激な物価上昇を逆手に住宅ローンを月1万円減らして他にお金を回していきましょう。
近い将来、変動金利が上がる可能性が十分あります。もし、変動金利で借りるなら返済がスタート時より月1~2万円いつでも増えると思っておくべき。
家にお金をかけるのはほどほどに。背伸びするのではなく身の丈に合った予算で。家を建てるのは人生における手段に過ぎません。家を建てることをゴールにしてはいけません。
家族旅行やレジャー、趣味にお金をより使えることが家を建てる本当の目的、幸せではないでしょうか。