静岡住まいのマネープラン相談立林

 

 

 

 

静岡の住宅購入専門のファイナンシャルプランナーが10年後は3割の宅会社がの倒産!?についてお伝えしますね。

「2030年の県内の住宅着工棟数は今より37%減少するだろう」

先日、広告代理店が主催する住宅市場分析セミナーに参加。去年から今年の3月にかけては増税前の駆け込み需要で契約したい人が例年より多かった時期でした。

10%になるのは10月からですがマイホームに関しては3月まで建築請負契約をしておけば、「建物が10月以降の完成になっても8%のままでOkですよ!」という特例があるため。4月以降の契約は少し落ち着いた感じですね。

10%で建てても住宅ローン減税やすまい給付金などのお得になる住宅支援策が色々あるのですが、8%のうちに契約したい業者側と契約したいお客さんが3月までは一致していたわけです。その影響なのか4月以降は厳しい状況に置かれている住宅会社もあるようですね。

『着工棟数もあと10年で急激に減少』

2018年の静岡県内の住宅着工棟数は23,405棟でした。

赤字が2030年に予測される棟数で2018年の23,405棟が2030年には14,745棟まで約37%も減少するデータが出ています。

2020年と2030年の県内の人口ピラミッド。生産年齢人口と言われる15歳から64歳は2030年には約12.7%減少すると予測。今後、65歳以上の人口はさらに増加、若い世代の人口は減少するので住宅の着工棟数も減るのは当然ですよね。

『生き残りをかけた住宅業界』

今後の人口減少による着工棟数の減少で業界で生き残るために、「○○ハウスはこれからの業界の流れを読み、ローコスト住宅にシフトします!」というような思い切った方針転換をする企業も出てくるでしょう。

生き残りをかけて社長が方針転換するのはいいですが、もし、その場しのぎの方針転換は他の役員や社員の反発にあったり、最悪は社員が次々と退職してしまうなんてことに成りかねません。

業界の先行き不安から生き残りをかけた経営戦略は重要ですが、優秀な社員がいなくなってしまったらそれこそ経営存続の危機。短期的に見れば増税による影響で受注や売上減。長期的に見れば少子化や空き家などの問題で住宅の需要は確実に減る一方です。

「2030年には県内の住宅の着工棟数が今より37%減るだろう」ということは、「10年後は3割の会社がなくなる」とも言えます。

『会社は倒産だけではない』

あなたは住宅会社がなくなる理由を知っていますか?「経営悪化による倒産」が一般的ですが、なくなる理由は経営悪化だけではありません。

  • 社長が亡くなって後継者がいない
  • 将来を見越して黒字のまま撤退

など解散や消滅など色々なパターンがあります。

実際、私が知っている建設会社の50代後半の社長さんには後継者がいましたが、将来の不安から、「リスクを抱えて事業をするより黒字のうちに事業をたたむ」という決断を数年前にされました。

『建てた会社が倒産したら?』

静岡商工データによると、2018年の不動産・住宅会社の倒産は14件。今年も4月現在で5件の住宅会社が倒産しています。あなたはこの件数をどう思いますか?

もし、自分が建てた会社が倒産したとしても会社は住宅瑕疵(かし)担保責任保険というのに加入していて、屋根や壁、構造体などの主要な部分は第三者機関によって保障されるためそこまで心配はいらないですが、日常的なメンテナンスを頼める会社がなくなってしまう不都合は出てきますよね。

何にしても建ててもらった会社がなくなるのはショックですよね。

『倒産しない会社を選びたいなら』

あなたは倒産する会社と倒産しない会社の違いはどこにあるのかわかりますか?この違いを具体的に上げるのはとても難しいです。

極論を言ってしまうと借入してる銀行の方針次第ですね。何億、何十億の借金があっても銀行が融資をし続けてくれれば会社は存続できます。でも、1億の借金しかなくても銀行に融資を断られたら企業は倒産してしまいます。銀行との関係は第三者にはわかりません。

他に予測できそうな話だと中小企業の社長が病気などで急死してしまったら経営が一気に厳しくなる会社もあるし、優秀な営業マンや設計士さんが1人いなくなってしまうだけでかなりのダメージを受ける会社もあります。

また、会社員時代に親会社の建設会社が倒産した経験がある私から言わせてもらうと、「自分のことや自分の利益しか考えていない社長が経営している会社は潰れる」という印象ですね。

そういう意味で言えば、大手ハウスメーカーの方が安心感があると思われがちですが大手だって何があるかわかりません。実際、あなたもよく知っているであろう某ハウスメーカーは経営不振のために数年前にあるハウスメーカーの子会社になりましたからね。(社名はそのまま)

大手だからといって絶対潰れないとは言い切れません。それでも安心料が欲しければ高い建築費(儲けが多く含まれる)を払うのもアリでしょう。

『家に何を求めますか?』

マイホーム購入に何を求めるのか?は人によって違います。

  • 大手の「保障」や「安心感」を求める人
  • 「デザイン」や「間取りの提案力」を求める人
  • 「価格」や「営業マンの対応」を求める人

すべてを選ぶことができれば100点満点の家になるけど実際は難しい。すべてを叶えられたら建物だけでものすごい価格になってしまいます。

マイホーム購入に何を求めるのか?はご夫婦で何度も何度も話し合うことが一番の答えだと思いますね。話し合ってみることで時間の経過と共に考え方も変わってきますからね。

今、住宅業界は変革期を迎えようとしています。これから家を建てる人は様々な価値観の中から大切にしたいものを考えて、信頼できる住宅会社の見極めをしていきましょう。

 

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