静岡のファイナンシャルプランナー、住宅ローン相談・住宅購入専門FPがコロナ禍で家を建てる？建てない？についてお伝えしますね。
「そうですね～去年は買い控えする人が多かったですね。」車の点検中、担当営業マンさんとの雑談。コロナ禍で去年はクルマの買い替えを控える人が多かったとのこと。
『コロナが与える家計の影響』
政府が1都3県の緊急事態宣言を21日まで延長しましたね。毎日の感染者数を比較するのはあまり意味がないですが一日あたりの感染者数は大きくは減ってはいません。
コロナ騒動から1年経った今も県外の外出や旅行は自粛せざるを得ない。飲食店も万全な感染対策をしていても年末年始の忘年会はナシ、春の歓送迎会もナシなのでお客さんは来ない。
去年1年はなんとか耐えたけどもうこれ以上はムリで静岡街中のお店は次々に閉店しています。また、中小企業は賞与カット、特に大手企業を中心に希望退職者の募集が目立ってきましたね。
言うまでもないですが今後はテレワーク、在宅勤務の推進などのリモートワークがさらに加速されるでしょう。雰囲気的には最低あと数年はコロナウイルスと上手に付き合っていく必要がありそうですね。
『住宅業界はどうかというと・・・』
コロナ禍の去年1年を振り返ってみると個人的には、「住宅業界もしばらくは厳しいかなあ・・・」と思っていました。去年の4～6月頃は相談数も激減でしたが7月以降は少しずつ戻ってきました。
結果として、「会社の業績不振による給与減で家計が不安で住宅購入を控えたい・・・」という人がいる一方で。
「アパートでの仕事は限界があるので家を建てたい！」「家族でいる時間が増えたので快適な生活空間が欲しい！」と住宅購入に前向きな人も多かったような感じでしたね。
国も景気が落ち込むこと困るので住宅購入にメリットが出るように住宅ローン減税の期間を引き続き13年間に延長したのではないかと。
『コロナ禍で家を建てる？建てない？』
昨年、コロナの影響を受けなかった一部の大企業は業績が伸びています。また、ごく一部ですが業績が上がった中小企業も。つまり、この一年というかたった一年で企業の勝ち組・負け組がはっきりしてきている感じです。
たた、ひとつ注意が必要なのはもし、あなたが「勝ち組」の企業で年収がアップしている場合上がった年収で家づくりを考えるとかなり危険である！ということ。
コロナ禍で収入が増えたのはラッキーですが、「あなたの会社が今後20～30年間ずっと業績が良い」ということはあり得ないでしょう。
特にあなたが一昨年よりも去年の年収が跳ね上がったのなら？去年ではなく一昨年の年収ベースで無理のない住宅ローンを組むのが安全な方法。人は調子が良いと気持ちが大きくなってしまいますからね。
では、逆に例年より少しまたは大きく給与が減って今の家計が厳しめの人はどうすればいいのでしょうか？？
今家計が厳しい人は3か月は様子を見ましょう。先が読めない状況で住宅ローンを組むのはかなり危険だからです。基本、企業の業績は3か月ベースで見えてくるので3か月様子を見れば今後がどうなりそうか？が見えてくるでしょう。
住宅購入を急ぐ理由はありません。逆に今は情報収集する時間としてプラスにとらえて欲しいですね。「急いだほうがトク！」という営業トークや情報は無視して大丈夫ですよ。
『住宅ローン破たんする人の共通点』
家計が苦しくなって住宅ローン返済が困難で結果的に住宅ローン破たんする人にはある共通点が見られます。何かというと、「頭金ゼロ」の人が圧倒的に多い。いわゆる「フルローン」というすべて借入れのケース。
預貯金に余裕がなくてフルローンで組んだのに家計の何らかのトラブルや不測の事態で大きく収入減になってしまったら？住宅ローンが払えなくなるのは当然のことですよね。
つまり、貯金がほとんどない頭金がゼロ家計というのは住宅ローンを始める前から家計に無理があるということ。私がご相談を受けていても一番厳しいと思うのは、「自己資金ゼロでフルローン希望」という場合ですから。
ただ、例外として頭金が少なくても買ってもいい場合もあって、「去年結婚式をしたばかり」「数百万円の車を現金で買ったばかり」など。
毎年貯金は普通に出来るけどたまたま今貯金がない人はフルローンでも早く家を買った方が家賃もムダにならずに良いケースも多々ありますね。
「今後も貯金ができなさそうで今の収入で家計を回すのがいっぱいいっぱい・・・」という場合は何らかの外的要因があった時点でローン破たんリスクが大きく上がります。
収入は思ったように上がらなくても子どもの教育費や全体の生活費、住宅の維持費は年々増えますよね。加えて、「ボーナスが減額やカット」されてしまえば家計に与えるダメージは計り知れません。
コロナ禍の今、あなたは5年先の家計をイメージできますか？きっと簡単ではないですよね。であれば10年、20年、30年先をイメージすることは不可能。
でも、あなたの今の情報で長期的な家計の見通しを立てることは可能です。今後予測される収入を多めにみるのではなくちょっと厳しめに見積もっても返済が大丈夫くらいの家計が今の世の中ちょうど良いといえるでしょう。
住宅購入で必要以上のリスクを取るのは辞めておいた方が良い。もし、あなたが、「今後の先行きが不透明で不安・・・」「でも、家にいる時間が増えて家は欲しくなる」「コロナ禍で家を建てるべきか？建てないべきか？」
もし、あなたが家を建てたいと思っているなら無理のない購入予算を押さえておくことは家計にとって一番大切なこと。
先の読めない時代だからこそ今のあなたの家計の立ち位置を知ることが将来あなたが幸せになるか不幸になるかの分岐点。
コロナ禍で家を建てるのか？いや、建てない方がいいのか？客観的な材料が欲しい人は無理のない購入予算がわかるマイホーム予算診断サービスを受けてみてくださいね。
土地を探すにしても建築先を見つけるにしても全体の予算計画がわからないと何も始まらないですから。
(マイホーム購入のご相談はご夫婦のお考えや表情、空気感を読み取ることが非常に重要なため現状は対面での相談をしています。面談時にはマスク着用、アルコール消毒液を持参で訪問しています)
