静岡のファイナンシャルプランナー、住宅ローン相談・住宅購入専門FPが住宅ローン計算アプリが要注意な理由についてお伝えしますね。
「あれっ、行き止まりじゃん!」先日、グーグルマップをナビ代わりにお客さん宅に向かっている途中に指示通りに曲がったら行き止まりに。
車にナビを付けていないのでグーグルマップを日常的に利用します。ときどきマニアックな道を案内されて苦戦することもありますがグーグルマップは私にとってかなり便利なアプリ。
他にも仕事で使っているアプリがあるのでもし、スマホを失くしてしまったら?すごく困ってしまいます。
『お金もアプリで管理』
住宅購入のご相談を受けていると家計簿をつけている人が多いですが最近はアプリで家計管理している人も。他にも残高照会のような通帳アプリもあるし銀行によってはアプリから振込も可能だったりしてホント便利な世の中になりましたよね。
『住宅ローン計算のアプリは要注意!』
もし、あなたが今後家を買いたいのなら住宅ローンの相談は誰にしますか?
- 住宅会社の営業マン
- 不動産会社の営業マン
- 銀行のローン担当者
無料相談であれば営業マンなどが多いのではないでしょうか。でも、住宅営業マンや銀行のローン担当者に会わなくても自分で簡単にシミュレーション出来てしまうソフトがありますよね。
そうです、住宅ローンの計算アプリ。ローン借入額、金利、返済期間のたった3つを入力するだけで簡単に月々の返済額がわかるとっても便利なアプリです。
でも・・・。住宅ローンの計算アプリはものすごく危険!なぜなら、計算アプリは住宅営業マン、銀行のローン担当者が試算する機能と何も変わらないからなんです。
住宅営業マンも銀行のローン担当者もあなたが年収に対していくらまで借りられるか?という「借りられる額」にしか興味がないのです。購入後あなたの家計がやっていけるかどうかはどうでもいいこと。
『住宅ローン借入は収入より支出』
住宅会社、不動産会社、銀行のシミュレーション機能や住宅ローンの計算アプリは、「借入金額」「金利」「返済期間」から毎月いくら返済できるのか?という入口の計算だけ。ローンの入口は重要ではありません。
重要なのは出口です。住宅ローンを支払いながらのその他の支出の試算の方がはるかに重要。「毎月の収入と支出」「こどもにかかる教育費」「今後の車の購入頻度と購入費用」「旅行や趣味にかかるお金」「住宅維持費」など。
住宅ローンで重要なのは、「借りられる額」ではなく「返していける額」かどうかです。住宅購入後にかかる住宅ローン以外の支出を老後までしっかり試算しないと家を買ったあと家計がやっていけるかどうかはわかりません。
「将来、金利上昇して返済が増えても家計は問題ないのか?」「もし、途中で旦那さんの収入減や奥さんが仕事を辞めてもローンは問題なく返していけるのか?」「子ども私立の大学に行っても学費は払えるのか?」「老後の貯金は貯められるのか?」など。
住宅ローンという長期の返済では何が起こるかわかりません。今後起こり得る可能性があるリスクを考慮してしっかりとシミュレーションする必要がありませんか?
つまり、借入額、金利、返済期間だけで計算された毎月の返済額ではまったく無意味なのです。最初はローン返済できても10年後、20年後、30年後も想定して考える必要がありますよね。
逆に長期間の試算でのリスクも考慮できていれば家を建ててもお金が貯まる家計が作れるようになります。
住宅ローンの計算アプリは簡単で便利ですがあなたが家を買ったあとも家計が問題なくやっていけるか?は入口ではなく出口を意識した支出試算、家計診断を細かく行うことをオススメします。
家計に無理をさせない資金計画こそあなたが家を建てる意義があるのですから。
(マイホーム購入のご相談はご夫婦の表情や空気感を読み取ることが非常に重要なため現状は対面でのご相談をしています。面談時にはマスク着用、アルコール消毒液を持参で訪問しています)