静岡市のファイナンシャルプランナー、住宅ローン相談・住宅購入専門FPが育休中は家計最大のピンチについてお伝えしますね。
「今から5年くらいを乗り切れば家計の負担は軽くなるので頑張りましょう!」マイホーム予算診断を受けられてある共通する家計状況の人へお伝えするアドバイス。
何かというと今後出産を控えている、または第一子出産直後の家庭へのアドバイスです。「子どもの大学進学」「老後の年金収入」に突入する人生の大きな谷に家計が苦しくなるのは一般的ですが。
でも、人生で家計最大のピンチが出産前後の子育て世代には必ずやってきます。なぜなら、第一子の出産時期と家を買う時期が重なる家庭がほとんどだから。奥さまが退職して収入がなくなってはじめて家計のピンチに気づくことが多いんですね。
逆にいうと、「出産準備で妻が退職→収入がなくなる→第一子出産→住宅ローンがスタート」という流れを最初から分かっているかどうかで家計の不安を最小限に抑えることができるのです。
『第一子出産と住宅購入はセット』
「あなたはなぜ家を建てようと思いましたか?」と質問すると「子どもが生まれてアパートが手狭になったから・・・」という回答がほとんど。
他にも「子どもが小学校に入るまでに・・・」「庭がある一戸建てで子供をのびのび育てたいから・・・」など子どもの成長によって家を建てようと思うのが最大の理由です。
割合でいうと妊娠中または第一子誕生後に家を建てる人が圧倒的に多い。家族が増えることで家を持ちたいという理由は自然な流れですよね。
『収入は減り支出が増える』
出産を機に奥さんが退職して収入が0になる。退職はしなくても育休期間は最初6か月は給与の約67%、残り6か月は50%で世帯収入は下がります。収入は下がってもミルクやオムツ代など子どもの支出は増えていく。
奥さんが育休から復帰してもしばらくは時短勤務。家賃より2~3万円増えた住宅ローンの返済に加えて保育料などの負担が家計を圧迫してくるのは間違いありません。
最初からわかってはいても子どもが年少になるまで保育料が多くかかるし住宅ローン返済も重く感じると改めて感じることになるのです。
『赤字になりそうな5~6年』
育休により世帯収入は下がるけど家計の支出が上がっていけばお金を貯めるのは簡単ではありませんよね。子どもが生まれる前の共働き時代は家計が余裕だったのが出産を機に家計貧乏に陥ってしまう世帯が多々見られます。
なぜなら、住宅ローン返済や税金の支払い、保育料、子どもの習い事、軽からファミリーカーへの買い替えなど予想以上に支出が増えていくからです。
習い事は年少から始める子が多くスポーツと勉強を週1ずつだと月1万円~1万5千円。成長するにつれて熱心にやっていけば月2~3万円はかかります。
もし、家計が苦しくなっても子どもの習い事を削ろうとする親はいません。子どもがやりたいことなら多少無理してでもやらせてあげますよね。
特に子どもが生まれる前と後では親の価値観もかなり変わります。習い事を含む教育費の支出は想像以上にかかると思っておいた方が良いですね。
特に子育て期は夫婦ともにストレスを抱えやすい時期だと思うのでお金の問題だけは事前に解消しておきたいものです。
『まずは直近5年の家計を明確に』
もし、あなたが今後第1子、第2子の出産の予定があるなら今から5年くらいの家計は劇的に変化します。支出が増えてお金のストレスを感じる可能性があることはあらかじめ理解しておくと気持ちも楽でしょう。
ひと昔前と違って最近は手持ちの現金がなくても全額フルローンで借りられる時代。無理した身の丈以上の資金計画でも住宅ローンさえ通ってしまえばあなたの理想の生活や欲しい物が簡単に手に入れられてしまう時代。
でも、便利な世の中とは違います。車のローンに住宅ローン。何でもローンで借りられるということはただの借金地獄なだけ。いつまで経っても返しつづけなければなりません。
『借りられる額ではなく返せる額』
以上のようなことから家計のお金のことは家を買う前に将来のことをどれだけ具体的に考えていたかで決まってしまいます。一番のポイントは住宅ローンは「借りられる額」ではなくて「返せる額」を考えられるか?
特に出産前に住宅購入は夫婦の収入合算で住宅ローンを決める人がほとんど。今後も2人分の収入がある前提で借りられる額で借りてしまう。でも、出産を機に奥さんが退職したら?明らかに借りすぎな無謀な計画ですよね。
「借りられる額」というアクセルではなくてあなたが「返せる額」というブレーキを自分でかけられるかどうか。営業マン、銀行、無料相談のFPなどあなたの周りにはアクセルを踏んでくる人がたくさんいます。
でも、ブレーキをかけられるのはあなたしかいません。特に最近は住宅価格が上がっているので見積もりが膨れ上がって資金計画に無理がある人が目立ちます。
もしあなたが今後出産を控えているのなら家を建てる前に一番最初に資金計画が家計に本当に無理がないか?をじっくりと考えてみてください。数年以内に家計最大のピンチが間違いなくやってきます。
でも、不安に思わなくても大丈夫です。実際に95%以上の人は家を建てるときに将来の家計について真剣に考えたりシミュレーションを作ってはいません。
資金について考えることは面倒だからです。モデルハウス巡りをした方が楽しくてお金のことは後回しにしがち。でも、あなたは本当はお金のことが一番不安ではありませんか?
私のブログにたどりついているあなたはお金のことを真剣に考えようと思っている5%派。あなたが家を建てる前に借りられる額より返せる額で実際に家を建てれば購入後のローン返済に追われる心配はありません。
あなたが家を建てる前、契約前、いや、まず最初に適正な住宅購入予算の資金計画を含めた家計のお金とじっくりと向き合う。向き合えば向き合うほどお金の不安がなくなり家づくりもストレスなく楽しめるのです。
結果的に家を建ててもお金が貯まる家計になるのですから。