静岡のファイナンシャルプランナー、住宅ローン相談・住宅購入専門FPが40代50代の家計が一番苦しい理由についてお伝えしますね。
国立社会保障・人口問題研究所の「生活と支え合いに関する調査」というアンケート結果によると年代別の今の暮らしについて「大変ゆとりがある」「ややゆとりがある」「普通」「やや苦しい」「大変苦しい」のどれに当てはまるか?というアンケートの回答がありました。
年代別の回答結果を見ると、「やや苦しい」または「大変苦しい」と答えた人が1番多いのは40代と50代で男女共に43%〜45%でした。理由についての詳細は書かれていませんでしたがあなたは理由はだいたい想像ができますよね?
『40代と50代の家計が苦しい理由』
40代、50代はお子さんがいる家庭なら教育費が一気に増える時期ですよね。一般的にお子さんが中学入学くらいから本格的にかかってきます。今までの習い事や塾代に加えて新たな塾代等で支出が増えていくので今まではできていた貯金も難しくなってきます。
貯金が難しいならまだしも、家計が赤字になってしまって貯金残高が減っていく家庭も多いですね。
ハウスメーカーで見積もりを取ると「皆さん、同じような金額の住宅ローンを借りているので問題ありませんよ」と言われます。「住宅ローンの返済が厳しい」と感じ始める第1段階はお子さんが中学入学くらいから。
ハウスメーカーの資金計画は年収と貯金額は聞かれますが来年、10年後、20年後、30年後以降と支出についてはまったく聞かれません。
「住宅ローンを返していけるかどうか?」で重要なのは収入よりの支出の方なんですよね。
10年~15年前に家を建てている46歳同級生の家庭数組から聞いたのは、「子供が中学に上がったときクルマを2台から1台にした」「子供の私立高進学とともに教育ローンを借り始めた」「今年高3の子供の塾代が月9万円もかかるので家計が苦しい!」などの生の声。
家計が苦しくなっている一番の原因は住宅ローンをたくさん借りすぎているのが明らかなんですね。教育費などの支出が増えたら収入を増やせばいいですがそんな単純な話ではありませんよね。
今の旦那さんの年収を100万円も200万円もアップできるわけじゃないし、収入を大きく増やすとなると奥さんがより頑張ってパート収入を増やす、またはフルタイムで働くという以外に方法はなかなかありません。
ご相談のときに、「最初は変動金利にしておいて金利が上がったら固定金利に借り換えしようと思います。」と言われる人がときどきいたりします。でも、実際はローンの仕組み上、まず無理なんですよね。しかも今は歴史上、まれに見る低金利。
今から住宅ローンを組む人は将来、住宅ローンの支払いが厳しくなって住宅ローンの借り換えをしようとしても今より住宅ローンの金利が下がるということはありません。
なので教育費の負担が一気に増す家計が一番苦しくなる40代、50代を乗り切るためには将来の支出は多めに見ておくことですね。
そして将来の収入予想は少なめに見ておくこと。住宅ローンが終わったあと年金がほとんどもらえなかったとしても老後破たんしないためには、家を買う前にしっかりと老後までの家計シミュレーションをしておく以外に安全策はありません。