静岡のファイナンシャルプランナー、住宅ローン相談・住宅購入専門FPが転勤族が住宅ローンで後悔しない方法についてお伝えしますね。
「〇〇〇〇年4月1日付けをもって△△支店への勤務を命ずる。」春は別れと出会いの季節。「家が欲しいけど転勤族だから近い将来、また転勤があるかもしれない…」
「毎回の保育園探しや職探し、諸々の手続きがもうイヤ…」「小学校に入学して友達もたくさんできて離れ離れになるのがかわいそう…」「20代30代は引っ越しも楽しかったけど今後は体力もきつくなるし..」
「このまま一生家賃が払えるのだろうか?」「そもそも賃貸にずっと住めるのか?」「住宅ローンを借りるなら40代がもうギリギリでは??」など。転勤族が直面する悩みはたくさんあると思います。
対して、「わかってはいたけど単身赴任はやっぱりつらい…」「住宅ローンと単身赴任の家賃のダブル支払いが大変」など。
ある調査によると、「転勤を覚悟でマイホームを購入したけど後悔してしまった…」という人が約4割もいるのも事実。「転勤族はマイホーム購入は諦めた方がいいのか?」「定年までは賃貸住まいの方がいいのか?」
「転勤族が家を買うタイミング」は本当に難しい問題だと思います。では、転勤族にとってのマイホーム購入はいつが最適なのでしょうか?
『最適なタイミングは人それぞれ』
結論からいうと最適なタイミングというのは特にありません。次の転勤がいつになるのか?がわからない以上、マイホーム購入の最適なタイミングを判断するのは難しいこと。
でも、転勤族でどうしてもマイホームが欲しいのなら?家族にとってのベストなタイミングで購入するのが一番です。もし、そのタイミングを逃してしまうと?ずっと賃貸住まいになる可能性もあるからです。
正直言うと転勤族とマイホーム購入の相性は良くありません。購入後すぐに辞令が出て単身赴任せざるを得ない旦那さんを今まで何人も見てきているからです。
『買う前に決めておくべきこと』
もし、転勤族が家を買う場合に一番最初にはっきり決めておいた方がいいこと。「転勤辞令が出たら売る」または「転勤辞令が出ても家族は残る」のどちらかの選択。
つまり、転勤族のマイホーム購入は、「家を買っても旦那さんは単身赴任で住めなくなる」という覚悟を決める。旦那さんと家族が話し合って納得しておくことが購入計画を進める第一歩だと思いますね。
『売る前提なら…』
「とりあえず家が欲しいけど辞令が出たら家を売るつもり…」というなら駅近のマンションまたは人気エリアの建売住宅の購入が無難です。
なぜなら、あなたが注文住宅を建てると建てた瞬間から資産価値が激減します。少なからずあなたの好みを取り入れたこだわりの家は万人受けしません。売るときに住宅ローンが残ってしまう可能性が高いです。
対して建売住宅は住み心地や性能面は普通ではあるけど。個性を捨てた万人受けする間取り、建物が効率良く合理化されているなど。売却時に価格が落ちにくく売りやすいというメリットがあります。
ただ、「数年前からの建築資材の高騰」「ハウスメーカーが建売を強化」してきた影響で建売住宅も数年前と比べて一気に高くなったのはデメリットですが。
建売住宅は建物より土地価格を占める割合が大きく人気エリアなら価格が大きく下落することはないでしょう。
遅かれ早かれ売買するなら売りやすい物件を買っておく。建売住宅も狭い道路や道路の奥の方にある区画は売れにくいです。
最初から売る前提なら区画内で一番高いところを買っておくなどの対策も必要。一番高い理由はみんなが良いと思う場所だからです。
『場所に悩んでいるなら..』
「マイホームは欲しいけど住む場所を決めるのが難しいな…」という人も多いでしょう。主な候補としては今住んでいる場所(夫の勤務地)、夫の実家の近く、妻の実家の近く、老後も住み続けたいと思う場所など。
気持ちはとてもよくわかるのですが。転勤がある以上、場所に深く悩み過ぎる必要はないかもしれません。なぜなら、マイホームという拠点ができれば家を中心に新たな生活が自然と生み出されていくものだからです。
どの場所を選んで良いかわからない人は老後も住み続けたいと思える任意の場所。売りやすい物件を選んでおけば大きなデメリットはないと思います。
付け加えると将来的に親の介護が必要になる可能性などを考えて。夫や妻の実家近くにマイホームを購入する人も多いですが。
発想の転換で老後も住み続けたい場所が明確であれば…。親を呼んで二世帯住宅を建てるというのもアリだと思いますね。
『購入して後悔しないために』
私が今まで転勤族の方の相談を受けてきた感覚で言うと。駅近のマンション購入を除いて…。奥さんの実家が静岡で旦那さんがマイホーム購入を機に静岡移住を決めて転職するケースが多いです。
転職して奥さんの実家近くにマイホームを建てる。(旦那さんは兄弟姉妹と誰がご両親の面倒を見るか?などを事前に話し合っておく)
奥さんが一番慣れ親しんだ土地で何でも気軽に頼れる実家がある近くに家を買うまたは建てる。育児をする奥さんにとっては大きなメリット。共働きで子どもがまだ小さければ特に大きな安心感がありますよね。
いずれにしてもなんとなく購入するのではなくて。「人生でどのような暮らしをしたいのか?」の目的を夫婦で家族でしっかり話し合うことが後悔しないマイホーム購入、住宅ローン返済になるのは間違いありません。