静岡の住宅購入専門のファイナンシャルプランナーがモデルハウスに潜むワナについてお伝えしますね。
マイホームが欲しいと思ったとき9割以上の人が訪れる住宅展示場は様々な会社のモデルハウスが立ち並ぶ実際の家を体感できる楽しい場所。実際にモデルハウスを気に入ってから依頼先を決める人がほとんどです。
住宅展示場に行くことは問題ないのですが、モデルハウスを見るときに気を付けるべき注意して欲しいポイントがいくつもあるんですよね。
『モデルハウスに潜むいくつものワナ』
結論から言うと、住宅展示場のモデルハウスは住むためではなく見せるために作られた家というのをしっかりと頭に入れておくことですね。モデルハウスを見てもらう一番の目的は見学に来た人を魅了するため。
玄関は一度にたくさんのお客さんが来てもいいように広く作られています。廊下や階段もゆったり、天井も標準より高く高価な照明器具が室内を照らします。キッチンや浴室などの水回りやインテリアの仕上げ材は最高ランク。
モデルハウスの豪華な仕様ばかり見たら思わず見とれてしまうことでしょう。広さも通常の家の1.5~2倍の大きさ。もし、モデルハウスと同様の家を建てようとしたら?8,000万円~1億円の建築費がかかってしまうのです。
『モデルハウスは異次元』
もし、あなたが8,000万円~1億円の家を建てるなら?モデルハウスはとっても参考になるでしょう。でも、ほとんどの人は違いますよね。同じハウスメーカーで建てたとしても実際の商品のグレードは全然違うわけですね。
クルマに例えたら、1,000万円の高級車を試乗したあとに軽自動車を買うようなもの。だからモデルハウスを見ても家を買うときの参考にはあまりならないんですよね。
どんなにたくさんのモデルハウスを見学したところであなたの家がモデルハウスのような豪華な家になるわけではないのです。
『モデルハウスの維持費も当然支払う』
他にもモデルハウスには大きな吹き抜けなど開放感が抜群な空間が広がります。あなたも同じように大きな吹き抜けが欲しくなるかもしれませんね。でも、大きな吹き抜けを実現するには想像以上の費用がかかります。
また、モデルハウスを維持するのにも毎月莫大な費用がかかります。モデルハウスの維持費用は言うまでもなくあなたの家の見積もりにしっかりと上乗せさせられます。実際の建築費以外に大きなお金がかかっているわけですね。
ある試算によると購入者1人あたりのモデルハウス負担費用は140万円前後と言われています。この試算が正しければ支払った費用の中から100万円以上の大金がモデルハウス維持費として使われていることになるんですね。
以上のようなことからモデルハウスだけを見た家づくりはとっても危険です。あなたの家があたかもモデルハウスのような作りになる錯覚に陥ってしまいます。
マイホーム購入における大きな後悔や失敗を防ぐためにはモデルハウスに酔うのではなく、実際に住むお宅が見れる完成見学会に行くことをオススメします。
「実際に完成した家を見せてください」とお願いしてもモデルハウスしか見せてくれない会社はかなり注意が必要ですよ。