静岡市のファイナンシャルプランナー、住宅ローン相談・住宅購入専門FPが住宅ローンではない人生で取るべきリスクについてお伝えしますね。
「最近、仕事が面白くなくてさー。転職も考えたいんだよね…」先日、高校の同級生Hくんとモーニングをしていたときの話。
31歳で転職したHくんは今の会社は勤続18年目。コロナ禍で仕事環境が大きく変わり人生2度目の転職を検討中です。
年収は約800万円で子供は大学生と高校生。高校生の息子さんは公務員志望のため教育費は高校まで。大学生の娘さんは医療系の大学に進学中で残り3年で教育費が終わる。住宅ローンは59歳までの約10年です。
教育費はまだ数年かかるけど収入が大きく下がっても自身の休みや仲間とのプライベートを充実させたいというのがHくんが転職したい主な理由。一般的には50代前後の転職は条件がかなり厳しいです。
でも、働くのは残り10年くらいと割り切っていて。職種も業種もこだわりがないので収入ダウンも覚悟すれば何らかの求人は見つかるでしょう。
今後は自分らしい生き方を選ぼうとしているHくん。あなたはアラフィフ男性の選択をどう思いますか?
『人生は積極的にリスクを取るべき』
私個人の考えですが基本的に人生においては積極的なリスクは取るべきだと思います。リスクを取らない方がリスク。もし、あなたが仕事ができるようになりたければ自分を成長できる環境に置くのが早い。例えば、
- 自腹を切って勉強する
- 失敗を恐れずチャレンジする
- 居心地の良い環境を捨てる
など。何らかのリスクを背負う必要があります。会社を辞めるとか起業するリスクまで取らなくても自分が経験していないことや今までと何かを変えるチャレンジも立派なリスクの取り方。でも・・・。
『リスクを取る人は少ない』
実際は積極的なリスクを取る人は少ないです。人は何かを変えようとするにはストレスがかかりますからね。今の会社に今後もいようと思えば普通に働いていれば毎月給料がもらえますよね。
私の場合は会社員向きではなかったのが大きいですが会社員を辞めて独立するリスクを取ったことで収入も仕事のやりがいも大きく上がりました。
でも、最も良かったのは会社という枠から出たことで出会いが広がり人間関係や人脈が広がって人生に幅が出たこと。人生の視野が大きく目の前に広がったのは間違いありません。
偉そうに言ってる私ですが20代は何の努力もせず会社の不満しか言っていなかった。上司とも上手くいかず組織に属するのが難しい性格。
「自分で最初から最後まで責任が取れる立場の仕事がしたい!」と思ったのが独立した理由のうちの一つ。
会社員を否定するわけではありませんが転職もせず努力もせず変化を好まなかったら自分は一生つまらない人間でつまらない人生で終わっていたでしょう。
『人生はお金より価値ある資産を』
今後は4人に1人が65歳以上の人生100年時代に突入。100歳まで生きる人が今より増えるのは確実です。今の老後世代は年金支給と退職金、現預金などの金融資産があれば長生きしても十分暮らせるでしょう。
対して長生きする確率が高くなる私たち現役世代も金融資産の確保はもちろん大切。でも、私は金融資産より大切なものがあると思っていて。
具体的には仕事のスキル、健康、人間関係や人脈などの無形の資産。仕事のスキルがあれば70歳でも75歳でも働けますよね。健康で人間関係や人脈があればお金以上に自分らしく老後の人生を楽しく暮らせます。
『人生は計画通りにはいかなくて良い』
私は48年しか生きていませんが人生はまったく計画通りに進んでいません。中学も高校も挫折ばかり。でも、後悔はありません。予定や計画は狂うものだからです。
私が体力的に全力で働けるのもあと10年ちょっと。毎年、毎年関わる仕事をより良く変化させて自分がやることやらないことを決めるようにしています。
また、すでに60歳以降の働き方や生き方の方向性を3パターンくらい考えていて。今とはまったく違う仕事も描いています。
きっと今後もたくさんの挫折が待っているでしょう。重要なことは目の前に起こりうるであろう人生のリスクを想定しながらリスク管理しながら生きることではないでしょうか。
コロナ禍は誰も予期していなかったことであり人生には想定外がつきもの。想定外は計画や予定に組み込めません。人生が計画通りにいかなくても不幸ではないし人生は計画通りにいかないからこそ楽しいのです。
あなたも学生時代の進路は希望通りではなかったかもしれません。結婚相手も希望通りではなかったかもしれません 笑。今の収入は希望より低くて不満があるかもしれません。でも、結果オーライなのです。
『住宅ローンだけはリスクを取るな』
コロナ禍で働き方や環境も大きく変わりコロナ禍という世の中で少なからずカラダの不調を抱えている人もいると思います。冒頭のHくんもコロナ禍で少なからずストレスを感じているひとり。
悩んだり不安になることは大切なことで良いこと。悩みや不安があるというのは人生を真剣に考えている証拠です。人生は選択の連続で常に悩みながらも自分で決断していかなければなりません。
「でもさ、今から収入が下がってもいいとか転職とか考えられるのも無理して住宅ローンを組まなかったから考えられるというか…」Hくんが何気なく発した一言。住宅ローン返済20年目だからこその重み。
あなたがHくんのようにお金の自由を奪われず自分らしい人生を過ごしていきたいのなら?住宅ローンは目先の損得だけにとらわれず無理なリスクを取らずに将来から逆算した家計に適正な安全な返済計画を立ててくださいね。